北千住で日本文化を探す旅

  • 2019年4月20日
  • 2021年12月22日

きたせんじゅでにほんぶんかをさがすたび

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来年に東京オリンピック開催がきまり、「東京」は世界から注目されています。
今回は海外からのお客様にも喜んでいただける、足立区千住にある観光スポットをまとめてご紹介。
もしかしたら、足立区に住んでいる人も知らなかったジャポニズムな世界が見つかるかもしれません。

今回の旅人

きたせんじゅでにほんぶんかをさがすたび

きたせんじゅでにほんぶんかをさがすたび

ハンガリーからのお客様フォルゴさん、日本文化が好きな京香さんと千住に残る日本文化を探しに行きました。

江戸時代に建てられた日本家屋・仲町の家

フリーペーパー「Tokyo’s Adachi City~Find True Japan」を見て、フォルゴさんが興味を持ったのは「A JAPANESE HOUSE~日本の家~」。

昔ながらの日本の家ってどんな家?

…ということで
まずは、日本家屋と庭のある「仲町の家」へ。
細い路地を抜けると、そこには、戦前に建てられた建物と、緑あふれる庭がひっそりと佇んでいました。
ここ「仲町の家」は、展示会やイベントなどが開催され、出会いと交流の場になっています。

「仲町の家」おすすめポイント

その1 日本家屋を楽しむことができる
畳や、縁側、茶室や庭など、木材や紙等の自然素材を使って建てられた「日本家屋」を体験することができます。
自然とのつながりを大切にする日本家屋は、世界の建築家からも高い評価を得ています。

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その2 コンシェルジュが町のことを教えてくれる
北千住の町を知るコンシェルジュが、観光スポットやイベント情報など、あなたの旅のプランにアドバイスをくれます。

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【フォルゴさんの感想】
木や紙、草など、自然のものを使って建てられているからなのか、家の中にアロマのようなとても良い香りを感じました。
この縁側に座って緑いっぱいの庭を眺めていると、時間がゆっくり流れる感覚になりますね。
東京はみんな忙しそうに動いているけど、ここは別空間でのんびりとしたこの時間がとても贅沢に思います。

障子を閉めてプライベートな空間を作ったり、開けることで広く使ったり。
扉で部屋の広さを調節できることは驚きでした。
日本の家ってよく考えて作られていますね。

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「仲町の家」コンシェルジュの山本さんからは、この家の興味深い歴史や、この町の文化を教えてもらうことができ、畳に座り、都会の喧騒をしばし忘れて、ゆったりとした時間を過ごしました。

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コンシェルジュの山本さん
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Tokyo’s Adachi City~Find True Japan

仲町の家

所在地:東京都足立区千住仲町29-1
TEL:03-6806-1740 (アートアクセスあだち 音まち千住の縁事務局 午後1時~6時、火曜・木曜除く)
開館時間:土曜・日曜・月曜日・祝日の午前10時~午後5時
公式HP:http://aaa-senju.com/
費用:入場無料
※イベント開催時は、入場に料金がかかる場合や、ご予約で満員の可能性、また室内の見学に一部制限がある場合がございます。
※社会状況によって開室状況が変更となる場合がございます。
新型コロナウイルス感染拡大防止に関する「入場に際してのお願い」なども併せ、事前にHP、SNS等で情報をご確認の上、お越しください。
※夏期/年末年始に休室あり

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日本の神様を知りたい・千住神社

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「日本にはたくさんの神様がいると聞きましたが、それはどういうことですか?」
というフォルゴさんの疑問にこたえるべく、続いては、千住神社へ。
参道に一の鳥居、二の鳥居、三の鳥居、そして朱色の灯籠が立ち並び、フォトスポットとしても魅力的です。
日本の神道にある『八百万の神』、つまり、あらゆる自然物に神が宿るという考え方が
現在でもそのまま残り信仰の対象になっているのは、世界的に見ても珍しいことのようです。
足立区唯一の郷社である、ここ千住神社には、

須佐之男命(すさのおのみこと)
宇迦之御魂(うかのみたまのみこと)
末社には
大国主命(おおくにぬしのみこと)
伊邪那美命(いざなみのみこと)
品陀別命(ほんだわけのみこと)
猿田彦大神(さるだひこおおかみ)
菅原道真公(すがわらのみちざねこう)
木花開耶比売命(このはなさくやひめのみこと)
事代主命(ことしろぬしのみこと)
倭建命(やまとたけるのみこと)

10柱の神様がいらっしゃるので、様々な神様にご参拝、御祈願ができます。
今日は、京香さんから、参拝の方法(ニ礼二拍手一礼)をレクチャーしてもらいました。

フォルゴさん「お賽銭は5円が良いと聞いたことがあります。」
京香さん「ご縁と5円の語呂合せなので、感謝の気持ちで構いませんよ」

お願いごとは「縁結び」

境内には商売繁盛の神様、恵比寿様も鎮座。

この恵比寿様は珍しい廻転式です。
男性は左、女性は右へ像を3回転させ、祈願の内容にあった部位を白いハンカチで撫でて願掛けします。
お年頃の二人は、恵比寿様の胸を撫でて「縁結び」を願掛けをしていました。

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【フォルゴさんの感想】
住宅街の中にこんなスペースがあることに驚きました。
鳥居をくぐると、とても静かで神聖な空気を感じますね。
境内には大きな木があったり、富士山に見立てた塚があったり。まるで街の中に森があるみたい。
神社の同じ敷地の中に様々な神様がいて楽しかったです。

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千住神社

所在地:東京都足立区千住宮元町24-1
電話番号:03-3881-1768
午前8時~午後5時

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安くて美味しいお菓子がいっぱい・駄菓子屋 BOWWOW316

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恵比須様に良縁を願って「これで、運命の人に巡り合えるね」と嬉しそうな二人。
次はどこにも買おうかと、千住の路地を歩いていて目に入ったのが、「駄菓子屋BOWWOW316」です。

駄菓子屋というのはお手頃価格でお菓子が買える場所。
でも、ただのお菓子売り場ではありません。
駄菓子の魅力といえば、まず第一に「値段が安くておいしいこと」。
日本のスイーツは世界的にも美味しいと評判ですが、それが1個10円から手に入る…という夢のような場所。
そのうえ、お菓子がクジになっていたり、おまけがついていたり…と、子どもの心をくすぐる仕掛けもいっぱい。
見る、触る、味わう、そんなワクワク感を楽しむエンターテインメントなのです。
昨年1月にオープンしたばかりのBOWWOW316は、ポップでカラフルなインテリアが特徴の駄菓子屋さん。
まるでテーマパークのような店内はまさにフォトジェニック!

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常時350~360種類ある駄菓子以外にも、海外でも人気日本のキャラクターグッズもディスプレイされているので、アニメ好きの外国の方にも喜んでもらえます。

ここにある人気アニメの等身大のドアは、一見の価値がありますよ。

どんな人が来るの?

「14:00ころには幼稚園に通うお子さんとママ

 16:00ころは小学生

 17:00を過ぎると大学生や社会人

 と、時間帯によって様々な年代のお客様が来てくれます。」

…そう話してくれたのは店主の勝実さん。

ご主人の弘有さんと二人でこの店を運営。千住の町を盛り上げています。

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店主の小倉勝実さん

【フォルゴさんの感想】

店内がおしゃれで可愛い!!
ひとつひとつの価格が安いので、たくさん買って味見したくなります。
ハンガリーでは、私の母が子どものころ食べていたおやつは売っていないので、
親子で同じお菓子を食べて、懐かしいね…と話せることが羨ましいです。
京香さんも、「小学生の頃を思い出しました、昔の友達の顔や会話がよみがえって来ますね…」と、
懐かしそうに話してくれました。

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BOWWOW316

所在地:東京都足立区千住3-16
営業時間:正午~午後6時
定休日:火曜・水曜

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終わりに

千住には、海外からのお客様に紹介したい日本の文化があちらこちらに点在していまして。
歩いても移動できる距離の中にあるので、散歩しながら街と歴史と文化を体験することができます。
著者は、昨年の夏、アメリカからのホームステイの受け入れを経験しました。
地元・足立区に、こんなにたくさんの「日本文化」があるのを知らず、ずいぶん遠くまで観光に行ったので
この情報をもっと早く知りたかったなと思いました。
あなたの知らない足立区を探しに出かけませんか?

【この記事を書いたのは】

和文化継承委員会 まほろば 正田純子

日本の文化である「和の心」。
「和」は、人と人の和であり、自然と人間との和であり、全ての調和です。
「和」という漢字には、やわらぐ。おだやか。のどか。
なかよくする。争いをおさめる。合わせる。ととのう。などの意味があります。

和文化継承委員会まほろばは、日本に古くから伝わる「和の文化」が世界平和に繋がると信じ、
こどもたちに「和の文化」を伝える活動をしています。

和文化継承委員会 まほろば  https://wakeisyou.jp/

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