【あだち探訪】西新井大師の初詣はここが違う!

  • 2017年12月26日
  • 2021年12月22日

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1年間の感謝と新年の平穏を祈願する初詣。
身が清らかに引き締まり、「今年も1年がんばろう!」と強く決心させる不思議な力があります。
しかし、正月休みを過ごしていると、徐々にその決意は薄れ、億劫になってくる…。
なんてことも毎年の正月の風景だったりします。

人間の様々な業が垣間見られるお正月ですが、皆さんは毎年参拝する神社やお寺が決まっていますか?
多くの人は縁がある場所や有名な場所に行かれると思いますが、今年は西新井大師こと五智山遍照院總持寺(ごちさん へんしょういん そうじじ)で1年の無事と平穏を祈願してみてはいかがでしょうか。

毎年、西新井大師に参拝されている方はもちろんですが、1年の始まりをちょっと違った場所からスタートすることで、よりフレッシュな気持ちになれるかもしれません。

「関東厄除け三大師」の西新井大師ってどんな場所?

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西新井大師は、足立区のみならず、他方からも多くの参拝客が訪れる、初詣の人気スポットです。
「あだち観光ネット」では、もっともっと全国の皆さんに西新井大師の魅力を知ってもらいたいと思っています。

では、まずその「歴史」から見てみましょう。

西新井大師は、「関東厄除け三大師」として、神奈川県川崎市の川崎大師(平間寺)、千葉県香取市の観福寺と並んで挙げられる名刹(めいさつ=有名なお寺)です。
建立されたのが天長3年(826年)と言われており、約1200年という長い歴史を誇ります。
真言宗豊山派のお寺で、弘法大師の名で知られる空海上人を本尊としています。

>>くわしくはこちら!
【関連記事】足立区最大のパワースポット!歴史ある寺院が美しい「西新井大師」に行ってみた

長い間、民衆に親しまれてきた西新井大師。
正月3が日は毎年約50万人が参拝に訪れると言われています。

「大晦日は、すごく賑やかですね。昔から23時を過ぎると、通りから参拝に向かう人の下駄の音や話し声が聞こえてくるので、『あー、もうすぐ年が明けるんだな』というのが、音で感じることができました。参道のお店も遅くまでやっており、新年ならではのお祭りといった雰囲気があって、本当に賑やかです」(西新井在住 60代女性)

古き良き日本の原風景が頭に浮かんできますね。
では、西新井大師の初詣についてもう少し掘り下げていきましょう。

あの鐘を鳴らすのはあなた!無料で除夜の鐘をつくことができます!

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大晦日から1月3日まで多くの参拝客で賑わう西新井大師。
どのくらいの待ち時間で、どんなご利益があるの?というのは、誰もが気になるポイントでしょう。

除夜の鐘をつき、煩悩を消し去りましょう!

 お正月といえば、108回の除夜の鐘。
西新井大師では、大晦日の午前0時より始まります。
希望すればどなたでも無料で一度ずつつくことができます。
また、夜明け以降でも昼間であれば1月21日の縁日までつくことが可能です。
先述の60代女性は、西新井大師の除夜の鐘についてこうおっしゃってました。

「新年が明けると、参拝客がつく除夜の鐘がいつまでも鳴り響いているんです」

お正月ならではの特別な体験です。
ぜひ除夜の鐘を鳴らし、より一層新年の気分を満喫してみてはいかがでしょうか?

境内には屋台が数多く出店!ご家族やカップルで楽しめる!

境内には多くの屋台が出店します。
焼きそばやフランクフルト、甘酒といった定番から射的やくじなどお子様が楽しめるものまであり、実に賑やか。
参拝が終わっても様々な楽しみ方ができるのが、西新井大師の特徴のひとつです。
ご家族や初詣デートなど多くの方が楽しめるようになっています。

待ち時間があるので、暖かい服装で!

大晦日の夜は多くの参拝客が訪れるため、待ち時間があります。
風邪をひかないように防寒対策はしっかりとしておきましょう。
通常のホッカイロや足用のホッカイロなどがあるといいかもしれません。
また屋台や参道のお店で、甘酒などの暖かい飲み物や食べ物を買って待つというのも、風情があっておすすめです。
また地元に住んでいる方からこんなコメントもいただきました。

「大晦日の夜に西新井大師に行った際は、2〜3時間待ち時間がありました。かなり冷えるので、防寒は必須です。三が日はどの時間帯も混んでいると思いますが、大晦日〜元旦の朝がもっとも混みますね」(西新井在住 30代男性)

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健康長寿から出世、受験、航海安全からイボ取りまで西新井大師の御利益は実にユニーク

御利益
画像上段左より、【本殿】【塩地蔵】【三匝堂 】【水洗い地蔵】/下段左より、【稚児大師】【如意輪堂】【弁天堂】【出世稲荷】

西新井大師に参拝したら、どんな御利益があるのか?その答えは、なんとも難しいのです。
と言いますのも、境内には多くのスポットが存在し、それぞれユニークな御利益があると言われているからです。
代表的なものを紹介していきます。

 江戸時代の頃より、イボに悩まされている多くの人が参拝したのが【塩地蔵】
祈願をする際に、お堂の前の塩を持って帰り、功徳があった場合は、その倍の塩をお返しするため、いつもお地蔵様は塩でいっぱいです。
延命長寿に功徳があると言われているのが、【水洗い地蔵】です。

 また女性への功徳が多いと言われる【如意輪堂】学業成就の御利益には【稚児大師尊像】、芸道・航海安全には【弁天堂】、商売繁盛・出世祈願には【出世稲荷】と実に多くのスポットが存在します。

興味深いのは、仏教本来の教義を越えて、古来より民衆の願いで各本尊の成り立ちが変化していることでしょう。
“御利益=パワースポット”という捉え方をするのであれば、西新井大師建立より1200年の間で、何十万、何百万という参拝客がこの地を訪れ、真剣に祈願してきた歴史こそが皆さんにパワーを与えてくれているのかもしれません。

西新井大師、初詣のおすすめルート

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まずは大本堂で1年間の無事と平穏を祈願した後に、より具体的な祈願をするために上記のスポットをまわるのをおすすめします。

イボに悩まされている方なら「塩地蔵尊」。
受験を控えているのであれば「稚児大師尊像」。
女性の方なら「如意輪堂」。
イボも取りたいし、お金も稼ぎたい!異性にもモテたい!なんて欲張りな方は、煩悩が残っている可能性があるので、護摩祈願を行うと良いかもしれません。

西新井大師は、護摩祈願で有名です。
通常では1日6会の護摩祈願を大本堂で行っており、護摩木と呼ばれる薪を御本尊である弘法大師像の前で燃やし、その火によって煩悩を消し去ってくれます。
元旦は午前0時から17会と通常より多く行われていますので、より清らかな心で1年に臨みたい方はお申し込みをしてみてください。
※くわしくは、西新井大師公式ホームページ内「お護摩祈願」をご覧ください。

初詣を楽しむために

初詣の参拝客で大いに賑わうお正月の西新井大師。
西新井大師での初詣を楽しむには、ぜひその参道も散策してみてください。
名物である草団子からお煎餅など、西新井大師とともに歴史を刻んできた老舗の名店が多く、お正月ならではの雰囲気を満喫できるはずです。

 >>大師前駅周辺のおすすめスポットはこちらから!
【関連記事】5つの時代を通して楽しむ西新井大師 街めぐり

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 公共の交通機関がおすすめ!

西新井大師周辺には有料の駐車場もありますが、渋滞が予想されることと、年末年始は駐車料金が高くなる傾向があります。
公的の交通機関をご利用されるのが良いでしょう。
西新井の下町風情を楽しめる「東武大師線」なら駅から出ると目の前が西新井大師です。
さらに全国でも珍しい特徴が数多くある路線なので、この機会にご利用されることをおすすめします!

 >>日本でも珍しい要素がいっぱいの電車「東武大師線」!
【関連記事】「東武大師線」は、今日も下町を元気に走ります

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信仰の対象として、民衆の拠り所として、東京の下町・足立区で約1200年の歴史を誇る西新井大師。

 「大師さんは、子供の頃は遊び場でしたね。境内に小動物園があって、猿や孔雀がいて、縁日になるとバナナ売りが来たり……。地元の人にとっては、癒しや憩いの場所であり、困った時に頼れる存在なんじゃないですかねぇ」(西新井在住 60代女性)

西新井大師は“関東厄除け三大師”という名刹でありながら、地元に愛され続けてきた親しみやすさも魅力のひとつです。
参道にも老舗の名店が多く、初めて参拝される方も温かい雰囲気のなかで、初詣を楽しむことができるでしょう。
また様々な御利益がある懐の深さもうれしいですよね!

西新井大師に初詣に行き、充実した新年を迎えましょう!

【西新井大師(五智山遍照院總持寺)】
■所在地:足立区西新井1-15-1
■アクセス:東武大師線大師前駅から徒歩5分 ほか
■電話番号:03-3890-2345(代)
■ホームページ:http://www.nishiaraidaishi.or.jp/

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