北千住の魅力を再発見!北千住女子-SENJO-のカメラテク!「プロカメラマンが教える千住の撮り方」
- 2018年5月23日
- 2021年12月22日
最近、雑誌やメディアで取り上げられることも多い「北千住」。
今、そんな北千住に「SENJO」と呼ばれる女性たちの”新しいブーム”が起きていることはご存じでしょうか。
「SENJO」とは”北千住女子=センジョ”という意味。
北千住の新しい魅力を再発掘し、北千住を満喫している女性たちのことなのです。
そんな最先端のライフスタイルを突き進む「SENJO」。
彼女たちの中には、「カメラ女子」と呼ばれる人たちも。
SNSの流行により、一眼レフカメラだけでなく、スマホでも気軽に写真を楽しむ女子たちが増えています。
今回は、「SNS映えする写真が撮りたい!」「写真を撮ってもいまいちパッとしない」という彼女たちのために、千住のおすすめフォトスポットとSNS映えバッチリの撮影テクニックをご紹介します♪
フォトジェニックなまち・千住を撮る!
まち歩きに心地よい気候のこの季節、千住地域で散策を楽しむと、
歴史ある旧街道を中心に古い建物やセンスのあるお店にいくつか出会うことができます。
今回は、そんなまちのスナップ写真をSNS映えするように撮影する方法を、プロカメラマンの大崎聡さんが直接指導!
大崎さんと一緒にスマートフォン片手にまちを撮り歩いてくれたのは、千住勤務、20代女子の河口茜さんです。
体験者 河口茜さん
千住勤務歴半年。働きながらすっかり惹きつけられてしまった千住に、いつか引っ越そうと妄想中の明るい20代女子。
カフェ店員の傍ら、編集アシスタントとしても奮闘中。
アドバイスしてくれたのは…
大崎聡さん
人物、美容、風景写真などを手がけ、さまざまなメディアで活躍。初心者向けのスマートフォン撮影講座も開講。著書に『いきなり思い通りに撮れる! デジタル一眼レフカメラと写真の基本BOOK』(永岡書店刊)。
広い土手での撮影、どう撮る?
まずは、風が気持ちいい荒川土手にやってきたお二人。
花壇を見つけた河口さんからは「この花壇も入れて撮ってみます」と、最初の一枚を。
その写真を見た大崎さんは、スマートフォンを手に、早速撮影方法をアドバイス。
「こうした広い場所で横位置にして撮ると、被写体がばらついてしまって間延びしてしまうんですよね。
そんなときは、あえて縦にしてみてください。
撮りたい対象が絞られることでテーマがはっきり伝わります。
さらに、カメラのズーム機能ではなく、自分が前後に動くことでいろいろな距離で撮ってみると、好みの画角を見つけることができます(after)。また、1/3から2/3程度、画面の中に空を入れると写真に広がりが出ますよね」
アドバイスを受けて河口さんが撮影したのがこちらの写真。
これならOKと太鼓判を押した大崎さんから、もう一点アドバイスが。
「もしここから河原を横位置で撮るのなら、この階段の横の手すりまで入れてみてください。そのほうが場所の雰囲気が出るんです。
ちなみに、こうした場所で人物撮影をするときも、手すりを使ったほうがポーズを撮ってもらいやすいですよね」
そこで大崎さんが撮影した2枚の写真がこちらです。納得!
スマホの持ち方を変えれば立体感アップ!
続いて二人が移動したのは、足立区立中央図書館前(足立区千住5-13-5)。
水面の中央にあるモニュメントを撮ってみることにしました。
「レンズを水面ギリギリまで近づけると、ローアングル効果でぐんと迫力が出ますよ。そのために、スマホの持ち方を変えてみましょう。
片手で持って、レンズの位置が下になるように持ち、サイドボタンでシャッターを切るようにしてみてください」
大崎さんがやって見せてくださったのは、こちらの持ち方。
早速アドバイスの通りに撮影してみると、河口さんの写真はぐっと視点が水面に近づき、少し傾けたことで動きも出てより躍動的に。
実際はこんな姿勢で撮影していた河口さん。
「少ししゃがむだけでも、いつもの風景が違って見えますよね」と、ご満悦でした。
モノクロ写真で人物をかっこよく撮りたい!
まち歩きの中で出会った、レザーショップ「天神ワークス」。
「このお店の佇まいは絵になる!」とお二人が画角を考えていると、中から現れたのは社長の髙木英登さん。
「ぜひ、お店と一緒に写真を撮らせてください!」と河口さんがお願いすると、驚きながらも笑顔でお引きくけくださいました。
「ここは建物自体もかっこいいから、「長方形」(before)よりも、「正方形」を使って撮るほうが構図が整理されて締まるかもしれませんよ(after1)。そして、店長さんが入ってさらにかっこよくなったので、アート作品風にモノクロ(after2)にしてみてはどうでしょう?」
大崎さんのアドバイスを受け、早速河口さんが撮った写真がこちら。
まるで雑誌の1ページのような写真に、河口さんも大満足。
高木さんにも喜んでいただけ、笑顔でお店を後にしました。
建物の雰囲気は引いたり寄ったりしてベストな切り取りを
次に立ち寄ったのは、大橋眼科。
この現役の眼科の趣ある建物は、大正6年築の洋館が解体された後に、その部材などを再利用して昭和57年に建てられました。
千住地域でも1、2を争うフォトジェニックなこの眼科を前に、大崎さんからアドバイスが。
「雰囲気ある建物ですよね。
アーケード街沿いから撮ろうとすると、建物が大きくて近すぎてフレーム内に入りきらないかもしれません。
そんな場合は、道路の反対側に渡って、建物から離れて引きで撮ってもいいと思います」
それまで近付いたり、絞り込んだりしてることを教わった河口さん。
ここで建物全景を入れ込む引きの写真に挑戦することに。
早速通りを渡って向かい側から撮影してみました。
「テーマとなる対象物(建物)だけではなく、あえて他のもの(タクシー)も入れてみたり(after1)。
背景となる建物(マンション)を入れることによって、時代感覚がわからなくなる、アクセントのある不思議な写真にすることもできますよ(after2)」
「逆に建物に近づくことのメリットは、屋根などの細部を撮ることができることです。
また、標識や看板などと現代的なサインを排除して、あくまで建物の時代性を生かした写真にしてしまうことも、一つのポイントですね」
うつわは横からの撮影で魅力を引き出す
まさに絵になる写真を撮影できたところで、立ち寄ったのがうつわの店「萬器」。
季節に合わせて作家さんの作品を並べるこのお店、河口さんの働くブックカフェの食器はここで仕入れられているのだそう。
店長の岩城順子さんのご好意で、店内でグラスの撮影を許可していただきました。
「自分の目線から撮ると、つい漠然と上からのアングルになりがちですよね(before)。
でも、横から近づいて撮ったほうがうつわの質感が表現でき、魅力が出ます。
また、よりお皿にフォーカスするように、テーブルの上の要素はできるだけ外してみてください(after)。試しに、観葉植物を外しますね」
たしかに、グラスの透明感、質感が伝わる写真に様変わりしました。
食べ物以外のお店の情報を入れると◎
お腹が空いた二人、散歩の最後には千住の名物豆腐屋店「トーフショップむさしや」へ。
くるみ入り豆腐メンチを店主の石野尚史さんにその場で揚げていただき、店先でいただくことにしました。
はやる気持ちを抑えて、まずは撮影です。
「コロッケなど、衣のある料理は、中身を見せるために半分に切って撮影するとどんなメニューなのかが伝わるのと、美味しそうに見えます。それに、お店の看板をこんな角度で入れ込むと、オシャレに食べ物と店名と二つの情報を伝えられます」
なるほど、この一枚はわかりやすいですね。
待ちきれない河口さんは、店頭でパクリ。ご満悦のこの表情です。
最後は「こんな撮り方初めてしました」と困惑しながらも、自撮りをしてくださった大崎さんと河口さん。
お二人とも、本当にありがとうございました。
みなさんもぜひ、千住散策の写真撮影を楽しんでみてくださいね。
この記事を書いたのは…吉満明子(よしみつあきこ)さん
自宅そばの千住三丁目でひとり出版社「センジュ出版」と6畳ブックカフェを手がける編集者。
千住大川町在住、一児の母。2015年、千住3丁目に株式会社センジュ出版を設立。
事務所の一角の6畳和室スペースにちゃぶ台のあるブックカフェ「SENJU PLACE」を運営。
まちのイベントのプロデュースも多数手がけている。
http://senju-pub.com/