北千住の魅力を再発見! 北千住男子-SENDAN-が楽しむ千住のディープスポット
2019年3月25日
2021年12月22日
最近、雑誌やメディアで取り上げられることも多い「北千住」。
今、そんな北千住に「SENJO」と呼ばれる女性たちの”新しいブーム”が起きていることはご存じでしょうか。
「SENJO」とは”北千住女子=センジョ”という意味。
北千住の新しい魅力を再発掘し、北千住を満喫している女性たちのことなのです。
そんな最先端のライフスタイルを突き進む「SENJO」シリーズですが、今回は、“千住男子=センダン”の登場です。
今回のテーマは、「SENDANが楽しむ、北千住」のディープスポット。
知る人ぞ知る千住の3つのディープスポットと、耳寄りイベント情報をご紹介します。
今回のSENDAN(千住男子)は…
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村井雄大(むらい ゆうた)さん
今回千住のまち歩きを体験するSENDANこと千住男子は、1983年足立区千住生まれ。千住在勤・在住の村井雄大さん。キャンプやファッション、音楽に植物と幅広い趣味の持ち主。オンデマンド印刷からTシャツの印刷まで手がける千住の印刷会社、東京巧版社(http://www.tk4173.com)で働く30代男性。
ファッショニスタ垂涎のセレクトショップ
2018年8月に千住龍田町にオープンしたのは、国内外のブランドをジャンルレスにセレクトする「Amanojak.(アマノジャク)」。
ファッションの情報通たちが遠方から来店するこの店は、都内でも限られた店舗にしか扱いのないようなブランドの服や小物が、一軒家を改装した2フロアの店内に並ぶセレクトショップです。
イタリアのラグジュアリーブランド「MARNI(マルニ)」や、パンツ専門の国内ブランド「NEAT(ニート)」など、わざわざ足を運ぶ価値のある、独自の買い付けが話題を呼んでいます。
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「自分たちが大切にしていることを表現しようと思ったら、この千住のまちにたどり着いたんですよね」
そう語るのは、共同経営者の大津寿成さん。彼を含む3人の20代〜30代スタッフがこのお店を運営しているそうですが、もとは3人とも、三軒茶屋の老舗セレクトショップの店員だったそう。
「スタッフが自信を持って話のできる一着一着の服について、お客様に丁寧にお伝えしたい。そう考えると、目的意識を持ったお客様がわざわざ来てくださるような場所が良かったんです。数時間、お客様が店内に滞在されることもありますよ」
3人ともお酒が好きなので、お客様とまちで飲むような関係性も築きたいと思えば、おのずと千住が浮かんできたのだそう。
そんな大津さんに、この時期のおすすめアイテムを伺いました。
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「このところ、プリントTシャツがトレンドですが、このイタリアブランド『MARNI(マルニ)』のプリントは、ニューヨーク生まれのアーティスト、Betsy Podlach氏のイラストがボディに大胆に描かれているんです」
と大津さんにすすめられた村井さんは、
「少しオーバーサイズなものが流行ってますよね。この色使いと開襟が季節感出てますし」
と、袖を通してみることになりました。
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「袖も若干長めなので、全体をルーズにしたスタイリングもオススメです」
普段のボトムスはスリムタイプの村井さんですが、大津さんのご提案でATHA(アタ)のベイカーパンツでワイドシルエットな着こなしに。
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一気に存在感を増したコーディネートに村井さんも新鮮さを覚えたようで、今度は店内の気になる小物をチェック。
MATSUDA EYEWEARはハリウッドスターにも選ばれる、日本の福井県鯖江に生産の拠点を持つ松田光弘氏が生んだブランド。
「左右のレンズをつなぐ、鼻にかかる部分、ブリッジというんですが、このブリッジまでそれぞれのデザインに合わせて作り変えているのも、このブランドのこだわりです。効率性、生産性を重視したらデザインが損なわれるというこだわりが、海外含めファンが多い理由だと思います」
職人技で仕上げられた絶妙なフィット感に、村井さんも気に入ったようでした。
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そしてこのお店のユニークなサービスに、レジカウンターでのシューケアがあります。
購入品はもちろんのこと、別店舗で買った靴の持ち込みも可能とのこと。
こうしたサービスもまた、Amanojak.の丁寧でゆとりある接客につながっているようです。
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「正直、入りづらい店なのかなと思ってましたけど、お話しさせていただくと、みなさん気さくで丁寧で、たしかにここだとゆっくりしていきたくなりますよね」
と村井さん。
「僕も千住の住民になりましたので、これからよろしくお願いします」と大津さんの笑顔に見送られ、お店をあとにしました。
Amanojak.
所在地:足立区千住龍田町8-4
電 話:03-6806-1619
営業時間:平日12:00~21:00 / 土日 12:00~21:00
ホームページ:http://amanojak.jp/
Instagram:https://www.instagram.com/amanojak._/
革好き御用達のレザークラフトショップ
村井さんが次に訪れたのは、革製品を主に扱うクラフトショップ「天神ワークス」。
天神ワークスの店内に並べられている商品は、財布やベルトといった小物類は店内のファクトリーで、ウェアは新潟県津南町の縫製工場で、一つひとつ手作りで制作しています。
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実は村井さん、天神ワークスが北千住にオープンした2008年当初と、この場所に移転した2015年の2回、足を運んだことがあるそう。
「天神ワークスの商品、かっこいいんですよ! 狙っていたカバンがあったのですが……当時は手が出ず某アパレルショップで似たカバンを買ってしまいましたが…(笑)」
と村井さん。
店内を案内してくれるのは、社長の高木英登さんです。高木さんのおすすめはレザーのコーチジャケット。
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「コーチジャケットはナイロン素材が多いけど、これはあえてのタンニンなめしの革で作っています。パターンもオリジナル。生後6か月から2歳の子牛のキップレザーを使っています。着ているうちに、揉まれることでシワが形成されるのですが、それが味になってかっこいいんですよ」
さっそく試着させてもらうことになった村井さんですが、以前からのファンというだけあって、とてもうれしそう。
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「うわー、いいな…すっごい欲しい! 革製品は雨に濡れたりするのはNGですよね?」
「いや、オイルでお手入れすれば大丈夫ですよ」
日頃から革製品の愛好者だという村井さん。
革製品の特徴やお手入れの方法、味の出し方を高木さんからアドバイスをもらっていました。
「僕もレザーが好きなんですけど、オイルをどれくらいの間隔で入れたらいいのかわからなくて。あと、昔、革の財布をデニムのポケットに入れて育てていたんですけど、それは正しいんですか?」
「オイルを入れるタイミングは、触っているとわかるんですよ、『今、欲しがっているな』っていうのが。人それぞれに好みや使い方によって変わるので一概には言えませんが、革がカピカピに枯渇する前に入れてもらうのがいいかと思います。
革は、から拭きするとテカテカと鏡面のような光沢を放つようになります。革自体にも毛が生えている方向=繊維の方向がある。その繊維を寝かせることで表面がテカテカになるんですよ。デニムのポケットに出し入れするとツルツルになるというのは、このから拭きの効果ですね。ただ、デニムに入れて味が出るのはいいのですが、デニムの青色がつかないように気を付けてたほうがいいかもしれません。デニムでなくても、パンツのお尻のポケットに財布を入れる習慣のある男性の財布は、よく育ちますね」
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最後に、天神ワークスでは、革製品以外にもアパレル商品も取り扱っています。
村井さんも、取材中に店の片隅に無造作に置かれたカットソーを発見。
「サーマル大好きなんですよ。これ、普通に買い物していいですか?」と取材中に白いサーマルカットソーをお買い上げ。
ちなみに、色違いの黒を撮影を担当したカメラマンも購入していました。
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天神ワークス
所在地:足立区千住3-6
電 話:03-3870-8658
営業時間:12:00~20:00
ホームページ:http://www.tenjinworks.com/
Instagaram:https://www.instagram.com/tenjinworks_official
4月オープン予定のリノベカフェ
最後に、村井さんが向かったのは橋戸町に今年4月にオープン予定のリノベカフェ「soco1010(ソウコセンジュ)」。
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soco1010は、マグロの仲卸の倉庫だった場所をカフェ兼アートスペースにしようと、現在改装の真っ只中。
「このカフェのコンセプトは人と人を結びつける”場”なんです。カフェはオープンしたら、シェアカフェとして日替わりの店長さんがそれぞれの出したいメニューをそれぞれのかたちで提供するスタイルです。お店は一緒でも人が替わればカラーも変わると思いますし。それは、それぞれの店長さんのファンも同じで多様だと思います。また、アートスペースとしてのファンの方もいらっしゃるようになると思いますし、多様なベクトルで人の行き来が生まれます。その結果、それが一体どういった”場”になるかは開けてみるまでわからないと思いますが、人と人がつながる”場”としての仮説を立証するための実験なのかもしれないですね」
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「うわっ、すごい! 雰囲気ありますね。どれくらいの広さなんですか?」
「8畳ですね。展示スペースとしても使えるし、ライブもできるアートスペースになればと思っています。改修にあたっては、防音専門の業者さんに設計・施工してもらったのでライブをしても大丈夫ですよ! 現在リハーサルスタジオとしては、プレオープンとして使用してもらっいて、使用感や感想から企画内容による料金設定を検討しています。使ってみたいとう方は、ぜひお気軽にご相談ください」
と田草川さん。
アートスペースにはプロジェクターも完備。イベントはオープンでもクローズドでも利用することができ、現在は問い合わせも徐々に集まっているそう。天井の照明は調光可能でレイアウトも自由に変更が可能。
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カフェスペースに置かれているキャビネットは、柳原の蔵で行われていた蚤の市で売られていたもの、テーブルとして使われているのは、マグロを解体していたまな板を再利用したものだと言います。
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「このまな板、実際に使っていたものだけあって、リアルな包丁の跡もあるんですよ! ところで、カフェがオープンしたら、田草川さんがコーヒーを淹れるんですか?」
「実は計画中のことがあって、さすらいのコーヒー屋さんというか、特定の店舗をもたずにイベントやケータリングでバリスタをやっている方を呼んでコーヒーのワークショップを行うことなども考えています。あっ、村井さんも日替わり店長としてどうですか?」
「え、僕ですか!? どうしようかな(笑)。でも、橋戸町は小さな子どものいる新しい家族が増えてきたこともあり、いろいろと開発も進んでいますよね。そんな中でsoco1010が人と人とを繋ぐ中心地になるかもしれないですね。オープンする日を楽しみにしています」
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soco1010
所在地:足立区千住橋戸町22-48
お問い合わせ:soco1010.info@gmail.com
ライター:須川奈津江+吉満明子(センジュ出版)
撮影:加藤有紀
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