【あだちミステリーハンターが行く!】舎人には昔話がいっぱい!恋愛成就にも効果あり!? 毛長姫にまつわる悲しい恋の物語【後編】

ミステリーハンター前回、舎人地域のミステリーに迫った「あだちミステリーハンター」

東京都足立区舎人に伝わる昔話「毛長姫」の調査から、毛長という地名の由来や毛長姫の悲しい結末や女性の髪の毛をご神体としている毛長神社の存在が判明しました。

「あだちミステリーハンター」は、毛長姫と縁の深い毛長神社にお詣りをし調査を終えることにしました。

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ご神体が女性の髪の毛である毛長神社

しかし、ふと疑問が湧いてきました。

「毛長姫があんなに思い詰めていたのに、夫はなにをやってたんだ!?」

想像していくと疑問は、怒りに変わっていきます。

「そこまで思い詰める前にできることがあっただろう!」

と思うのです。

夫を祀ったと言われる神社があると現地の方に聞いたため、一言文句でも言ってやろうと我々は毛長川を渡り、舎人のにある「舎人諏訪神社」へと向かったのです。

毛長姫と夫は、いまなお見つめ合っていた!

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毛長神社(埼玉県草加市新里町)

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舎人諏訪神社(東京都足立区舎人2-15-25)

毛長姫の毛長神社。
夫の舎人諏訪神社。

舎人諏訪神社に到着すると、この2つの神社は実に興味深い位置関係あることがわかりました。
毛長姫と夫は、それぞれ新里と舎人の長者の家でしたので、毛長川を挟んだ位置にあるのは昔話の通り。

しかし、この神社の社殿もそれぞれ向かい合っているのです。
本来、神社の社殿は南向きが多いとされています。
諸説あり、その理由は定まっていませんが、南向きがダントツで多く、東向きがつづき、西向きと北向きはほとんど存在しません。
しかし、舎人諏訪神社の社殿は東向き。
毛長神社の社殿は西向きなのです。

悲運にも仲を引き裂かれてしまった夫婦は、東京都と埼玉県と川を隔てていても、なお見つめ合っているのです

2つの神社は境内が小さく、おみくじなどもなく、本当にひっそりと建っています。
神社はその地域の守り神としての役割も果たしています。
ここからは我々の想像ですが、ダメな夫ではなく、きっと毛長姫を愛していたけど、両親にも逆らえず、板挟みになり、毛長姫と同様に苦しんでいたのではないでしょうか?
その事情を知っていた土地の人々が、毛長神社とともに舎人諏訪神社を建立して、せめて死後は幸せになれるようにと祈ったのではないでしょうか?

もし、そうであれば舎人諏訪神社と毛長神社は、現在の恋愛に悩んでいる人々を見守ってくれているはずです。恋愛成就・縁結びの穴場のパワースポットと言えるかもしれません。

そして、毛長川が東京都と埼玉県の県境に流れているため、この昔話は、埼玉県草加市新里と足立区舎人と繋ぐ物語とも言えます。

さらに舎人諏訪神社には、もうひとつ悲しい恋の物語が伝わっていました。

舎人に伝わるもうひとつの恋の物語。隠れた縁結びのスポット!?

実は舎人にはもうひとつ毛長姫と似たような昔話が伝わっています。
それが諏訪神社の「夫婦杉」の物語です。

〜あらすじ〜

諏訪神社の境内には、二本の大きな杉が仲良く立ち並んでいました。
その様子が夫婦のようだったので、いつしか「夫婦杉」と呼ばれるようになりました。

ところが享保十三年の頃、見沼代用水路の掘削を行うことになり、この夫婦杉の中間に溝が掘られてしまいました。
いままで夫婦と呼ばれていた杉は一本一本に引き離されてしまいました。

それからというもの花嫁行列はこの杉を避けて通るようになりました。人が都合で夫婦杉を引き離してしまったのに、人が夫婦になるのを見せつけては可哀想だということと、杉のように夫婦の仲が引き離されては困るという験(げん)担ぎからです。

その後、離れ離れになった杉は、寂しさのうちにどちらともなく枯れてしまったということです。

毛長姫との関連性はわかりませんが、舎人にはなにかしらの理由で引き離されてしまった悲しい恋の物語が実在していたのでしょう。

毛長という地名。
女性の髪の毛のご神体。
夫婦杉。

そして、沼や川、用水路など水との関連性が非常に深い点も気になります。舎人が湿地帯であり、水害に悩まされたという歴史。
東京23区最北端の街ということもあり、なかなか馴染みが薄い方もいらっしゃるでしょうが、舎人諏訪神社には毛長姫伝説や夫婦杉など興味深い昔話が多く残っています。

興味深いのは、両神社ともに比較的小さな境内に子供が遊べる遊具が置いた公園のようになっている点です。
遊具は、後になって設置されたものですが、近所の方々に親しみを持ってもらいたいという思いが込められているのでしょう。

まるで遊んでいる子どもを見守っているかのような温かみすら感じます。

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タイル所在地:東京都足立区古千谷本町3-5-1

まだまだ足立区には昔話と民話がいっぱい!

さらに舎人で語り継がれたお話が沢山あることがわかりました。

「釣鐘田」
「石塔のたたり」
「お諏訪さまの白蛇」

などです。

こちらの昔話もどこかのタイミングでご紹介できればと思っています。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
東京都内に住んでらっしゃる方でも、初めて聞いた話が多かったのではないでしょうか?その地域に根づいたお話というのは、徐々に減っていっています。

今回は、舎人の歴史、語り伝えを研究されており、舎人で8代続く農家である大熊さんにご協力をいただき、舎人地域に伝わるミステリーをひも解きましたが、まだまだ紹介できていないお話がたくさんあります。

4月は「舎人公園千本桜まつり」などもあり、都内でも屈指の満開の桜を楽しめる時期です。ぜひ舎人を訪れて、お話の伝説・伝承を確認してみてください。

取材協力:大熊久三郎氏
足立ミステリーハンター(執筆):中西英雄

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