「あだち銭湯のススメ」 第6回 まるでお洒落なブック&カフェ!?ボタニカル銭湯「岡田湯」

 「ボタニカル銭湯」――と聞いただけで、なんて魅惑的な響きでしょう。
その名の通り、植物に囲まれた癒しの空間「岡田湯」を紹介します。

お洒落に生まれ変わった「岡田湯」

あだちせんとうのすすめ

4階建てビルの上部にある大きな「ゆ」の文字が、大通りからもパッと目を引く「岡田湯」。
昭和初期に石川県出身の先々代が創業しました。
もとの建物は瓦屋根に煙突のレトロな風貌でしたが、三代目・岡田博樹さんが建物前の道路拡張を機にリニューアル。
2011年3月に新たなリラクゼーション施設として生まれ変わりました。

銭湯は2階と3階。階段かエレベーターで2階のフロントへ上がります。
入口すぐ右手の壁面を背の高い木製の棚が占め、そこにバランスよく本や置物、写真などが飾られていて、まるでお洒落なブック&カフェのよう。
思わず「え、本当に銭湯?」とつぶやいてしまいそうな空間です。
頭上には、小ぶりながら存在感のある富士山と桜の版画。
ハワイ在住の有名なサーフアーティスト、ヘザー・ブラウンの作品も。
「銭湯と言えば富士山でしょう」とご主人。
浴室の富士山画の代わりに購入したのだそうです。

あだちせんとうのすすめ

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癒しの空間が広がる「ボタニカル銭湯」

岡田湯では、靴箱の鍵を渡して脱衣場ロッカーの鍵を受け取るシステム。
フロントで入浴料を支払い、鍵を交換してもらいます。
女性にとって嬉しいのは、使い切りのクレンジングが販売されていること
外出の行き帰りに思い立ったら、手ぶらで寄れるので便利。
もちろん、タオルの販売、レンタル(有料)など、必要なものは一通り揃っています。

脱衣場は、やや狭いながらも明るく清潔感があります。
期待を胸に浴室の扉を開けると、そこに広がっているのは、まさに癒しの楽園です。

浴室に沿ってぐるりと設けられたキャットウォークに数々のプランターが置かれ、植物の葉が空間を瑞々しく彩っています。
中にはウツボカズラなど、珍しいものも。
浴槽エリアの床も木製なのでひやりとせず、やさしく迎えてくれます。

浴槽は2つあり、左の円形は「檜風呂」のシルキーバス。
ほんのり白く濁って見えるのは、入浴剤ではなくマイクロバブル。
1mmの100分の1程の超微細な気泡が、しっとりと肌にやさしく、ややぬるめのお湯で体を芯から温めてくれます。
毛穴の汚れや老廃物も取り除いてくれるそうなので、美容には最適!

右の四角い浴槽は太陽熱を利用して温めた「太陽風呂」。
壁面いっぱいのすりガラスから入る光の中、葉の緑を眺めながらやや熱めのたっぷりのお湯に浸かる、なんとも言えない贅沢です。

昼間は楽園気分の浴室ですが、夜は極力抑えた照明で秘湯風になるそうです。

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岡田湯は見た目だけでなく、湯も体に優しい軟水。
井戸水を浄水して使用しているので、ピリピリしないだけでなく、肌がスベスベで温まると好評だそう。
特に乾燥肌の人にはおすすめです。

浴槽エリアの右手が洗い場で、こちらの床はタイル。
椅子は高めと低めの2種類あるので、お好みで使用することができます。
シャワーはヘッド部分にもスイッチがあり、手元の操作だけで使える優れものです。
洗い場の奥には、ドライサウナ(有料)もあります。
その手前には階段が。
「お風呂に階段?」と、おそるおそる上ってみると、浴室全体が見渡せて、植物園の中にいるような不思議な癒しの光景を堪能できます。 

階段上のロフトは女湯限定の設備。
1人用の壺型の浴槽は、水風呂と炭酸泉の2種類。
炭酸泉は37~38℃とぬるく弱酸性なので、のんびり浸かってリラックス、デトックスするのに最適です。水風呂は隣の扉のスチームサウナ(無料)の後にどうぞ。

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お湯と緑でさっぱりした後は、ロビーで一休み。

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フロントの奥へと進むと、そこには吹き抜けの図書館のような解放感あふれる空間が! 
ソファでくつろぐのも、掘りごたつ式のローテーブルで家族や友人たちとお喋りするのも楽しそう。
隅にはマッサージチェア(有料)もあります。

シックなモザイクの壁には、リニューアル前の岡田湯の写真が飾られています。
瓦屋根や煙突、古めかしいカランなど、モノクロ写真に焼き付けられた姿に懐かしさが香ります。

カウンターには、なんとビールサーバーが。
エビス生ビール(400円)がいただけます。
ビールと入浴料のセット券(810円)なら50円もお得。

ロフトには完全分煙の喫煙スペースもあるので、愛煙者の方もゆっくりできるのがいいですね。

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利用のポイント
●フロント式
●湯の温度=檜風呂40~41℃、太陽風呂42~43℃、炭酸泉37~38℃
●サウナ・スチームサウナ無料ドライサウナ200円
販売物
クレンジング(使い切り)30円、タオル130円(小)、270円(大)、貸しタオル50円、タオルセット400円(タオル、シャンプー、リンス)、その他、石鹸、髭剃り、歯ブラシなど、ドリンク類(エビス生ビール400円<入浴セット810円>、つまみ100円、ソフトドリンク各種)
※浴室内にも備え付けのリンスインシャンプーとボディソープあり

 

「岡田湯」
■住所:足立区関原3-43-2
■電話番号:03-3886-3444
■営業時間:午後2時~11時45分
■定休日:月曜日
■交通:東武スカイツリーライン「西新井駅」から徒歩12分

銭湯豆知識【暖簾の長さ】

銭湯のシンボルといえば暖簾ですが、地域によって長さや形が違います。
東京は丈が短く(40~50cm)、先が5又のもの、大阪は丈が長く(130cm)、先が3又のものが一般的。
主な理由は建物の違いにあります。
大阪は入口を入ってすぐ番台や脱衣場があるため、長い暖簾が目隠しの役割を果たしています。
一方、東京の銭湯の入口は、まず広い玄関スペースがあり、扉、その先が脱衣場となっています。
また、暖簾は片手ではねあげてくぐるのが粋とされ、そのため短く作られています。

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